ボルサリーノ (1970)

1930年代のマルセイユに、青春の野心とロマンを生きた二人の男の物語。製作はアラン・ドロン、監督はジャック・ドレー。ユージェーヌ・サコマノの原作をジャン・クロード・カリエール、クロード・ソーテ、ジャック・ドレー、ジャン・コーが共同脚色。撮影はジャン・ジャック・タルベス、装置はフランソワ・デ・ラモティエ、衣裳はジャック・フォントレー、音楽はクロード・ボラン、編集はポール・カイヤットがそれぞれ担当。

監督:ジャック・ドレー
出演:ジャン・ポール・ベルモンド、アラン・ドロン、ミシェル・ブーケ、カトリーヌ・ルーヴェル、コリンヌ・マルシャン、フランソワーズ・クリストフ

ボルサリーノ (1970)のストーリー

1930年のマルセイユ。ギャングとチャールストンが入り乱れるこの街へ、三ヵ月のケチな刑を終えたシフレディ(アラン・ドロン)が出所して来た。彼はさっそく、手下と共に自分を密告した男のバーを襲い放火した。次に、なじみの女“天使のローラ”(カトリーヌ・ルーヴェル)に会いに行った彼は、その女のことでカペラ(ジャン・ポール・ベルモンド)と派手な殴り合いを始めたが、同時にダウンし、その時以来、二人の間には奇妙な友情が成立した。やがて二人は、ボッカスという親分に認められたが、失敗つづきのありさまであった。その後、ボッカスの黒幕であるリナルディ弁護士(ミシェル・ブーケ)の頼みで、魚市場を支配しているエスカルゲルに力を貸すようになった。当時、マルセイユを本当に支配していたのは、マレロとポリという、二大親分であった。マレロとリナルディとのつながりを知ったシフレディは、大胆な野望を実現化するチャンスを狙っていた。カペラはこれには反対だったが、ポリの情婦ジネットに惚れたため承知した。そして、二人はポリの資金源である食肉倉庫を襲撃したが失敗し、ひとまず田舎へひきあげ、反撃の日を待った。二人のまわりに無頼の仲間と武器が集まってきた。行動が開始された。まずポリの暗殺、つぎにリナルディ、と二人のまわりには、次第に血の匂いがたちこめるようになった。そして、残る大親分マレノ一味との間の、日毎の殺し合いの末、相手の本拠に乗り込んだ二人は、ついにマレノを倒した。こうしてマルセイユはシフレディとカペラの手中におさまった。シフレディは豪壮な邸宅を立て、パーティを開き、得意の絶頂にいたが、カペラは違っていた。彼は今こそ、このマルセイユを去らねばならないと思っていた。両雄は並び立たないと……。そして、カペラがカジノを一歩出た時、何者かの銃弾が彼の命を奪っていた。

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